個人事業主になり電車通勤がなくなって読書の時間が減った

草原 田舎日記

2年ほど前に会社員から個人事業主(フリーランス)になった。「チャレンジするなら若くて体力のあるうちにした方がいい」と思い、一念発起した。

以降、色々な壁にぶつかりながらも順調に売り上げが伸びている。個人事業主になって変わって大きなことは、通勤がなくなったことだ。

といっても自宅で仕事をしているわけではない。私は自宅では集中できない。そこで、月額制のコワーキングスペースを契約した。このコワーキングスペースは自宅から徒歩圏内にある。

毎朝、起きて、歯を磨いて、朝食を食べ、歩いてコワーキングスペースへと向かう。私にとっては時間が通勤時間である。通勤時間はどんなに多く見積もっても往復で30分程度。

会社員時代は通勤にもっと時間がかかった。電車通勤だったので、電車の待ち時間や移動に時間を費やした。会社員時代は何度か引っ越しをしたが、一番通勤に時間が掛かったときには、出社するのに片道で1時間程度かかっていた。

そしてその時間は趣味の読書に当てていた。片道1時間の移動、1日往復で2時間。この時間は丸々読書していた。そうなると1週間で10時間程度、月に40時間〜50時間程度は読書の時間があった。

移動時間は「悪」という認識が世間に蔓延っているが(そしてそれを一部肯定するが)、当時の私にとって移動時間=読書時間であり、必ずしも無駄な時間ではなかった。

しかし退職を期に電車通勤から解放され、仕事場は徒歩10分〜15分程度のコワーキングスペースに変わった。歩きながら本は読めないので、出勤中の読書という習慣はなくなった。

すると一気に読書量が減った。1日の中で「読書時間」を決めて臨めばよいのだが、なかなかそうはできなかった。仕事をすればするほど売上が上がる個人事業主という形態において、読書時間よりも労働の方に重きを置いてしまった。

結果として、過去、1日2時間程度使っていた読書の時間は、そっくりそのまま仕事の時間になってしまった。一方で面白そうな書籍は日々出版される。書店の店頭やAmazonで面白そうな本を見つけると、ついすぐに買ってしまう。そうして自宅には新品のままの本が棚で眠っている。

いま思えば、当時「出勤時間」は「読書時間」として、私の中の時間割に刻まれていたのだろう。出社前の1時間と出社後の1時間の電車の中は、すこぶる集中できる最高の読書環境だった。

しかし、いまはこの体たらくである。最近さすがに「ちょっとよくないなぁ」と思ってきて、意識的に読書をするようになった。いままでメールやチャットの返事をしていた仕事の移動時間にも、読書をするように心がけている。

ちなみに、私の読書は紙である。電子書籍ではない。個人的に「活字は紙」というこだわりがあるので、紙の本を買ってしまう。指に触れるページの質感や、握って感じる全体の進捗が楽しい。電子書籍では味わえない読書体験がある。

一方で、漫画はすべて電子書籍である。私は漫画も好きで、現在約1,500冊ほど所有しているが、こちらはすべて電子書籍。昔は紙の単行本を買っていたが、数百冊を超えたあたりから保管場所に困ってきた。そして結局、電子書籍に落ち着いた。

つまり、活字の本(エッセイ・新書・小説・学術書など)は紙で買って、漫画は電子書籍という棲み分けである。活字の本は現在約600冊〜700冊程度を保有している。正直ちょっと置き場所に困ってきた。

将来的には個人事業主としての仕事のひとつとして、ブックカフェでもやろうかと思っている。本に囲まれたコワーキングスペースでもいい。今後も増えていくであろう本の収納場所をどうしようかと考えたら行き着いた。

とくにかく、個人事業主になり通勤がなくなって読書の時間が減った。これを改善するために日々努力中である。

おしまい。

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