仕事帰りの百貨店には幸せが詰まっている

テーブル グルメ日記

昔から食べることが好きだ。大食いなわけではない。単純に、美味しいご飯を美味しいお酒を一緒に楽しむのが好き。「趣味はなに?」と聞かれたら「外食とお酒」と答えるだろう。

そんなわけで、コロナ前はよく仕事終わりに一人で外食をしていた。気になるお店をリストアップして、週に2日〜3日程度、リストのお店を回っていた。

仕事を18:00か19:00くらいに終え、気になるお店で食事をして帰る。「ここは美味しいな」と思ったらメモを付ける。そうして美味しいお店のマイリストができあがった。

これは趣味であったし、もはや日課のようなものだった。ちなみに、週の残りの日は飲み会が多かった。結局、週のほとんどは外食をしていたことになる。

そんな風に外食を繰り返していると、当然お店に詳しくなる。マイリストは、友人との食事はもちろん、会社の飲み会の際にも重宝した。

幹事をすることは多かったと思う。ただ、リストのおかげでお店選びが格段に楽だったので、あまり負担ではなかった。

むしろ、自分好みの美味しいお店に行けるので、ありがたがっていた節もある。代償として毎月の食費は高かった。だが、おかげで関西の美味しいお店に詳しくなったので後悔はしていない。

これが2017年〜2019年くらいの話。2020年に入ると世界は一変した。いわゆるコロナ禍で外食の機会はほぼなくなった。

更に私はこの年、退職し事業を興した。外食にも行かず、黙々と集中し仕事に勤しんだ。そうして怒涛の2020年が過ぎ、翌2021年も過ぎ、今年は2022年である。

ある程度世の中もwithコロナの雰囲気になり、飲食店も活気づいてきた。大阪の繁華街にも夜の顔が戻った。しかし、私の趣味はかつての熱量ほどには戻らなかった。

今でも美味しい食事をするのは好きだし、お酒もよく飲む。ただ、昔のように週に2日〜3日も飲食店に足を運ぶことはなくなった。

有り体にいえば「宅飲み」で満足するようになってしまった。もちろん、月に何回かは友人との飲み会がある。そのときは、外食する。

ただ、それ以外の日に、自分一人で美味しいお店の新規開拓をすることはなくなった。

もともと料理が好きなこともあり、近所のスーパーで食材を買って自分好みに料理をして、これまたスーパーで買った缶ビールか缶チューハイと一緒に楽しむ。

もうこれで満足するようになってしまった。昔にくらべて随分と安上がりになった。美味しいお店の知識は減ったが、貯金は増えた。

そして最近は、仕事終わりに近所の百貨店によく行く。スーパーで買う食材も美味しいが、百貨店にはもうワンランク上の食材が売っている。

しかも仕事終わりの時間はちょうど百貨店の閉店間際で、お惣菜も生鮮食品も割引になってる。ちなみに私は個人事業主なので”仕事終わり”といっても定時ではない。

だいたい19:00くらいには仕事を終えるように努めているだけである。ともかくその19:00くらいには色々と安くなる。

最近それに気づいてしきりに通っている。元値が高いのだが、割引なら財布に優しい。そして美味しい。とくに魚が違う。臭みがなくてとても良い。

私がよく行く百貨店はまぁまぁの規模である。なので惣菜の数も多い。和・洋・中揃っている。生鮮食品も多い。店内を散策し、その日の気分で色々買う。

この記事を書いている今日も、色々買ってきた。焼鳥、刺身用短冊、魚の切り身、中華惣菜…etc。

美味しい食材を持った家路は幸せだ。その日の疲れも吹き飛ぶ。自宅までの徒歩十数分、どういう風に食べようかを考える。どんなお酒に合うかを考える。そうして自宅について、ゆっくり食事をする。

それでもう幸せである。

おしまい。

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